今日は統計力学の日.久保演習のA問題は大体解けるようになった.とても深い本だと思う.演習書なのに細かい(が,本質的な)topicsにも触れているし,5章の「統計力学の原理」で典型的なmodelの問題を繰り返し論じているのも良い(やや理想気体の系が多いような気もするが,それはA問題しか見てないからだろう).他の統計力学の専門書で,いつも「原理」や「密度行列」から,つまり最初からよくわからなかったなかったけど,今は「使ってるうちに慣れてきた」という感じ(こういう方法が本質的に間違った勉強法だということは認識している).でもさすがに教科書ではないので,田崎先生のHP(Hal Tasaki's Home Page in Japanese)にある解説をあわせて読んでいる.
明日の訪問に備えて相対論や輻射流体の勉強も.3+1分解,Boltzmann-eq.,最適gaugeなど.

ここで見知らぬ人の批判をするのはフェアじゃないけれど,物理に関することでもあるし,webというpublicな空間の出来事なので言わせてもらう.Amazonのレビュアーに痛い人がいる.アカウントを持たずに物理の専門書に大量にレビューを書いてる人だが(アカウントが無いから特定できているわけではないが,語り口がほとんど同じ),これがどうしようもないレビューだ.彼(彼女)がレビューしている本を精読していないことは明らかで,ものすごく独りよがりの感想を述べた上で,自分の推薦する他の本とやらを,おれは大御所教授だと言わんばかりに紹介しまくっている.しかもレビューによって「notationが気にくわない」とか「数学の表現はどれでも同じ」とか自己矛盾している.彼(彼女)はレビューの意味を理解していない上に,自分の意見・主張が万人の為になっていると思っているのだろう(少なくとも僕は不快だ).こんなレビューをポンポン通しているということは,Amazon.co.jpには物理に明るい社員はいないのだろうか.おかげで最近はAmazonに行きづらくて,困る.