A君と統計力学と熱力学の話.いまだに自由エネルギーがピンとこない.田崎熱力学では,最大仕事と関連して最大限に取り出せるエネルギーというように書いてあるらしいけど,それと統計力学との整合性がいまいち.第一に,エントロピーとHelmholtz自由エネルギーはどちらが先だったのだろう?熱力学の範疇ではClasiusの不等式からエントロピーSを定義して,その後F=U-TSを導入したのだとしたら,その意味はやはり最初から準静的可逆過程での仕事の差額のことだったのだろうか?だとしたら統計力学で各々micro canonicalcanonicalで平衡状態を特徴づける熱力学関数としてSとFが当然のように導入されているのは驚くべきことのような気がする.それとも,Sはひとまず置いといてGibbsがアンサンブル理論をつくったときにF,G,Jを導入したのか?それとFがわかればいろいろな量が導けるわけだが,これは単なる利便性の意味しか無いのだろうか.大体「自由」ってなんだ?勉強不足だなあ..俺.時間の不可逆性を論じるレベルではない.
各アンサンブルの同値性というのもあったけど,同値性というのがよくわからない.
熱力学は経験則だと言うけど,Boltzmann eqから第一法則は導ける.Boltzmannがmicro?というのはさておき,ということはBoltzmannの時点で時間の不可逆性は入っていたわけだ.Boltzmannを量子化したものはあるのかな.BoltzmannからSchrodingerが導出できる,というのをどこかで読んだけどそれか?どこかの段階で時間可逆に戻ってるとすると,線形項が怪しい(シュレも線形だし).しかし,話はそう単純ではないことはわかりきっているので,本質的に非平衡で,量子力学からアプローチしていくのが賢そう.
いずれにせよ,全然力不足.時間を見つけて(書店から消えないうちに)Landauでも読もう.