蟻地獄accretion

入院中はかなり集中して勉強できた.GRやaccretion diskだけでなく,普段脇に置いておいた群論ベイジアン,数値解析,統計力学,プログラミングまで幅広く本を読んだ.久しぶりに小説や新書も読んだ.時間があって,指が不自由だからいろんなことをしないと間がもたない.
本を読むのに飽きて,特定の問題(モデル)として考えて面白かったのは嶺重さんの本に書いてあった「砂山降着モデル」.ブラックホールからの輻射に1/fのゆらぎが観測されるが,そのスペクトル解析として「砂が積もる」ようなaccretionが考えられる.実際はBHへの降着だから「蟻地獄accretionモデル」と呼ぶべきで,何らかの条件で起きる「なだれ」の機構が興味深い.連続体近似で連鎖反応的にエネルギー散逸が起きる系とか,適当な確率で歪みが伝達する系など,難しいけど面白い.もっと基礎素養を積んだら院でも突っ込んであたってみたい.